
こんなお悩みありませんか?
訪問から事務所に戻って、パソコンの前に座る。そこからが本当の仕事、という日はありませんか。記録を打ち、書類を読み、また打つ。気づけば外は真っ暗、ということも多いと思います。
「AIが便利らしい」とは聞くけれど、何から手をつければいいのか分からない。そんな声を、たくさんいただきます。

毎日の入力だけで手いっぱいなんです。AIなんて、私には無理だと思っていて…

大丈夫ですよ。今回は、いつも使っているパソコンの画面のまま、お金をかけずに試せる方法だけをお伝えしました。
2026年7月20日(月)、タダスクで「難しい設定は一切なし!いつものネット画面が『仕事の頼れる右腕』に変わる、かんたんAI&便利ワザ講座」を担当しました。この記事は、その開催レポートです。
当日ご参加できなかった方も、読むだけで試せるように書きました。
この記事で分かること
- AIの用語と、仕事で使うときに絶対に守りたい注意点が分かります
- ケアマネAIパートナー「右腕くん」で何ができるかが分かります
- 明日から使えるショートカットキーとデスクトップ整理の手順が分かります
講座の概要
- 開催日:2026年7月20日(月)20時〜21時
- 主催:NPO法人タダカヨ「タダスク」(介護従事者向けの無料オンラインPCスクール)
- 講師:東川信一(にこにこ)主任介護支援専門員/スマート介護士BASIC
- テーマ:難しい設定は一切なし!いつものネット画面が『仕事の頼れる右腕』に変わる、かんたんAI&便利ワザ講座
- レベル:中級

本日の目標は、たったひとつです。今日習ったことを、1つでも業務に活かせること。それだけで十分です。
当日はWindowsパソコンと、GoogleのAI「Gemini(ジェミニ)」を使いました。ブラウザ(インターネットを見るソフト)はGoogle Chrome(クローム)です。Macをお使いの方は操作方法が異なるため、見学中心でご参加いただきました。
当日お伝えした内容
当日は、大きく5つの内容をお話ししました。順番にご紹介します。
① AIの用語を、やさしく整理しました
はじめに、AIまわりの言葉を4つだけ整理しました。ここが分かると、あとの話がぐっと楽になります。
- AI(エーアイ)とは、人間のように考えたり学習したりできるコンピューターのプログラムのこと
- プロンプトとは、AIに「何を、どうしてほしいか」を伝える指示文のこと
- ハルシネーションとは、AIが事実と違う情報を、本当のことのように答えてしまう現象のこと
- 学習とは、AIがたくさんのデータを読み込んで賢くなっていく仕組みのこと

AIって、魔法みたいに文章を作っているんですか?

いいえ、そうではありません。次に来る言葉を確率で予測しているだけなんです。世界中の本やサイトを読み終えた、物知りな新人さんだと思ってください。
物知りな新人さんですから、こちらが上手に指示を出さないと力を発揮できません。そこで大切になるのがプロンプトです。当日は、書き方のコツを4つお伝えしました。
- 具体的に書く。内容や背景を伝えると、AIが正確に理解しやすくなります
- 目的を伝える。何のために聞いているのかを伝えると、的確な答えが返ってきます
- 条件を入れる。制約や条件を伝えると、希望に近い答えになります
- 出力形式を指定する。表、箇条書き、メール文など、形を指定できます
たとえば「AIについて教えて」とだけ聞くと、ぼんやりした一般論が返ってきます。一方、「AI初心者向けに、AIエージェントとは何かを5行で、中学生でも分かる言葉で、箇条書きで説明して」と聞くと、ぐっと読みやすい答えになります。

同じAIなのに、聞き方でこんなに変わるんですね。

そうなんです。プロンプトは料理の注文と同じです。細かく伝えるほど、思ったとおりのものが出てきます。
② AIを使うときの注意点をお伝えしました
ここは、ケアマネジャーにとって一番大事なところです。当日も、時間をとってお話ししました。
- 利用者さんの個人情報は、必ずマスキング(伏せること)か匿名化をしてから入力する
- 名前は「Aさん」、年齢は「80代前半」のように置き換える
- AIの答えをそのまま使わず、必ず自分の目で確認する(ハルシネーションがあるため)

うっかり利用者さんのお名前を入れてしまいそうで、こわいです…

その感覚は、とても正しいです。入力する前にひと呼吸。この習慣だけで、事故はぐっと減ります。
マスキングの具体的な方法は、2026年1月19日開催のタダスクのアーカイブでくわしく解説しています。あわせてご覧ください。
また、AIには「汎用(はんよう)AI」と「カスタムGem(ジェム)」の違いがあることもお伝えしました。汎用AIは幅広い質問に答えてくれる何でも屋さん、カスタムGemは役割を決めて特化させた専門家、というイメージです。
③ ケアマネAIパートナー「右腕くん」を実演しました
カスタムGemの具体例として、私が作っているケアマネAIパートナー「右腕くん」を実演しました。介護業界では2018年ごろから「AIケアプラン」が話題になり、「仕事を奪われるのでは」と不安の声もありました。右腕くんは、奪う側ではなく、支える側のAIです。
次の4つの書類を用意して、AIの指示どおりに進めると、第2表の「たたき台」を複数作ってくれます。
- 認定調査票(基本情報)
- 認定調査票(特記事項)
- 主治医意見書
- アセスメント時のメモ、またはアセスメントシート
当日お伝えした右腕くんの特徴は、次のとおりです。
- アセスメントで不足している項目を指摘してくれる
- 課題分析標準項目の23項目に振り分けてくれる
- 課題分析を、見える形で表示してくれる
- 課題整理総括表に整理してくれる
- 第1表から第3表までを、複数案で提示してくれる
- 課題分析の根拠を表示してくれる
- 課題分析を図で表してくれる
- 最後に、ケアマネジャーをねぎらってくれる

えっ、ねぎらってくれるんですか?

はい。ここが一番こだわったところです。がんばったね、と言ってくれる相棒がいるだけで、気持ちが違いますから。
書類作成モードもあり、担当者会議録の下書き、支援経過の見本や下書き、サービス事業所への依頼書、医療連携シートの下書きなども作れます。1つのチャットの中で完結するのが特徴です。
使うときの注意点もお伝えしました。
- 正規版はGoogle Geminiの有料版(Gemini Pro)を推奨。無料版では途中で精度が下がることがある
- 無料版のGeminiでは、1日5回までという制限がある
- 予防支援版の正規版 vol.1.0 も有料版を推奨。無料版は近日公開予定
使い方のコツは2つです。1つめは思考モードとの合わせ技、2つめはアセスメントシートとの合わせ技です。当日は「ひとケア」さんのアセスメントシートを例にご紹介しました。

まずは無料版から試してみます。

それがおすすめです。合わなければやめればいいので、気軽に触ってみてください。
④ 明日から使えるショートカットキーをご紹介しました
ここからは、AIを使わない「便利ワザ」です。ショートカットキーとは、キーボードの組み合わせで操作をする方法のこと。マウスに手を伸ばす回数が減ります。
当日は、使う理由を4つお話ししました。
- 時間の節約になる。メニューから選ぶより、はるかに速い
- 効率が上がる。繰り返しの作業ほど差が出る
- 疲労が減る。マウス操作が減り、手や腕の負担が軽くなる
- 作業の流れが途切れない。手をキーボードから離さずに済む
| キーの組み合わせ | できること |
|---|---|
| Ctrl + C | 選んだ文字やファイルをコピーする |
| Ctrl + V | コピーしたものを貼り付ける |
| Ctrl + A | 開いている文書やフォルダの中身を全部選ぶ |
| Ctrl + Z | 直前の操作を元に戻す |
| Ctrl + Y | 元に戻した操作を、もう一度やり直す |
| Ctrl + F | 文書やページの中から言葉を探す |
| Ctrl + P | 印刷の設定画面を開く |
| Shift + Windows + S | 画面の一部を切り取って画像にする |
| Windows + H | マイクに話した言葉を文字にする(音声入力) |
| Ctrl + マウスのホイール | 画面を拡大したり縮小したりする |
| F5 | ブラウザのページを最新の状態に更新する |
| Windows + 矢印キー(右・左) | 画面を左右に分けて並べる |
| Ctrl + Shift + T | うっかり閉じたブラウザのタブを復活させる |
| Windows + V | コピーした履歴を一覧から選んで貼り付ける |
| Windows + Tab | 開いているアプリの一覧を表示する |
| Windows + Ctrl + D | 新しいデスクトップ画面を作る |
| Windows + Shift + R | 画面の録画を始める |

こんなにあるんですね。全部覚えられる自信がありません…

全部は覚えなくて大丈夫です。まずは Windows + V だけ。コピーの履歴が残るので、これが一番びっくりされます。
⑤ デスクトップ整理とパソコンを軽くする設定をご紹介しました
パソコンが重い、探し物に時間がかかる。その原因の多くは、デスクトップ(パソコンを開いたときの最初の画面)の散らかりです。
| 整理前 | 整理後 | |
|---|---|---|
| アイコンの数 | 画面いっぱい | 必要最小限 |
| 探し物の時間 | 毎回探す | すぐ見つかる |
| パソコンの動き | もっさり | サクサク |
目安は、アイコンが3行におさまるまでです。当日は4つのステップでご紹介しました。
- いらないファイルを、ごみ箱へ移動する
- よく使うアプリを、タスクバー(画面下の帯)にピン留めする
- 残ったファイルを、種類別のフォルダに分ける
- デスクトップの背景を、シンプルなものに変える
ごみ箱のアイコンが見当たらないときの出し方も実演しました。手順は次のとおりです。
- デスクトップの何もないところを右クリックする
- 「個人用設定」をクリックする
- 「テーマ」をクリックする
- 下へスクロールして「デスクトップアイコンの設定」をクリックする
- 「ごみ箱」にチェックを入れる
「PC」のアイコンが見つからないときも、同じ手順で出せます。

フォルダの名前は、どうつけたらいいですか?

自分が後で分かる名前でかまいません。日付を頭につけて並べると、探す時間がぐっと減りますよ。
もうひとつ、パソコンを軽くする設定として「高速スタートアップ」の解除をご紹介しました。起動は速くなる機能ですが、動作が不安定になる原因にもなります。
- 検索バー(虫めがねのマーク)に「コントロールパネル」と入力して開く
- 「電源オプション」をクリックする
- 「電源ボタンの動作を選択する」をクリックする
- 「現在利用可能でない設定を変更します」をクリックする
- 「高速スタートアップを有効にする」のチェックを外す
- 「変更の保存」をクリックする
- 設定の反映のために、再起動が必要な場合があります
- 会社のパソコンの場合は、管理者の方に確認してから行ってください
それでも解決しないときの裏ワザもお伝えしました。スマートフォンでパソコンのエラー画面を撮影し、その写真をAIのアプリに読み込ませて「どうすればいい?」と聞く方法です。具体的な手順を教えてくれる、心強い味方になります。
⑥ AIで作ったクイズに挑戦しました
講座の最後は、恒例の確認クイズです。今回のクイズは、Google Geminiの「Canvas(キャンバス)」という機能で作りました。AIがクイズアプリごと作ってくれる時代です。
スマートフォンからも参加でき、当日はチャットにリンクを貼りながら、みなさんに挑戦していただきました。

遊んでいるうちに、さっき習ったことを思い出せました。

それが狙いです。手を動かした記憶は残ります。復習にもぜひ使ってみてください。
まとめ
今日お伝えしたことは3つです。
- AIは、指示(プロンプト)の出し方で答えの質が変わる。そして個人情報は必ず伏せてから使う
- ケアマネAIパートナー「右腕くん」なら、書類のたたき台づくりを手伝ってもらえる
- ショートカットキーとデスクトップ整理で、パソコン作業そのものが軽くなる

全部を一度に覚えなくて大丈夫です。ひとつだけ、明日試してみてください。
パソコンは、少しずつ「怖くないもの」に変わっていきます。あせらず、ゆっくりいきましょう。
当日のスライド資料をプレゼント
当日使用したスライド資料を、そのままダウンロードできるようにしました。復習にお使いください。
ファイルサイズが約60MBあります。Wi-Fi環境でのダウンロードをおすすめします。
次回の講座について
タダスクでは、これからも講座を開催します。直近の担当分はこちらです。
- 2026年8月17日(月)20時〜21時【初級】毎日の仕事がラクになるWindowsの設定方法伝授します
- 2026年8月28日(金)20時〜21時【中級】もう書類仕事に追われない!「話して・貼るだけ」の時短術と安心ルール
見学だけの参加も大歓迎です。カメラオフ、聞くだけでも構いません。
もっと知りたい方は、こちらもご覧ください。



コメント